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絵図(広域地図) 石川県

能州鳳至郡下町野郷御私領時国村御預所時国村論所絵図

時国村(輪島市)は、もと土方領で幕府領・加賀藩預所となった村と加賀藩領の村に分かれていました。有力名主の時国家は、町野川河口の湊を拠点とする回船業で栄え、江戸時代初期に上時国家(土方領)と下時国家(加賀藩領)に分家しました。この両家の間で境界をめぐる争論が起こり、天保7年(1836)石黒信由に測量が命じられました。信由は論所(黄)の境に沿った測量を4月に行い本図を作製しました。6月藩の公事場から両者に各1,454歩余の耕作権を認めるとの裁決が下され、8月にあらためて測量を行い、その地を白く彩っています。縮尺百間6寸(1/1,050) 国指定重要文化財