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絵図(広域地図) 測量

道路車棹部品

測量器具 道路車棹部品

車輪の回転数から距離を測る器具の部品が石黒家に伝来しています。
長方形の箱に回転する車輪と、回転数を表示するための文字盤と歯車が組み込まれており、道路を引いて歩き、その距離を読み取ります。 1間(1.8m)で一周し、車輪の直径は50㎝余と大型です。 現存する部品は目盛盤5点、歯車5点、八角盤2点と滑車の13点です。 目盛盤は1分(18㎝)単位のもの2点(径10.3㎝)のほか1間単位、2丁(町)(218m)単位、1里(3.9㎞)単位のもの各1点(径19.0㎝)で、10~60間の10間単位のものは現存していません。 歯車5点には「大車押受」「二」「三」「四」「五」と記されています(径15.5~24.0㎝)。

信由が文政2年(1819)からの加越能三州(富山・石川県)の測量に際し考案したもので、著書『測量法実用』に図解しています。 「引いていけば距離が自ずからわかるので便利であるが、路面の状態によって車輪が土の中に入るなど利用しにくい」と記しており、実際数日のみの使用でした。

伊能忠敬も量程車(りょうていしゃ)という同様の器具を持っていましたが、あまり使用せず、むしろ鉄鎖(てっさ)を多用したことに類似しています。