© Imizu City Shinminato Museum.

測量図を作成する際に方位、距離を定めるための器具。
直径部分に定規があり、周囲に十二支が描かれないのは、丸分度と図引き方法が異なるからである。
円の中心部分の穴にに針を刺し、求める角度の方向に半円分度規の直線部分を向ける。
定規で距離にあたる部分に針を刺し、2点間をへらで線を描く。
こうすると1回の作業で地図上に測量地点を再現できる。
十二支を使用しないのは東西南北や角度の概念が登場したことによるので、
使用されたのは江戸時代後期や明治時代が多い。
半円を120分割しているので、使用された測量器具は全周を240分割したものである。
江戸時代後期の引札に半円儀として掲載されている(当館蔵)。
直径10.6cm。